ダンボールの原材料
4-1 ダンボール原紙
ダンボール製造コストの大半を占める最も重要な原材料であり、巻き取り原紙として製紙メーカーから購入しています。
(1) 紙の重さによる分類
紙の1m2当たりの重さを坪量といい、何g/m2で表します。
(2) 原料、内容による分類
- ライナー用原紙
- クラフトライナー ……バージンパルプの多い丈夫なライナー
ジューライナー …… 古紙を再生して作った紙で、強度はクラフトよりも弱い。古紙の混合割合によってB級、 C級、D 級と分けられています。 - 中芯用原紙
- セミケミカルパルプ(SCP)………中芯用として特に腰を強くした紙
4-2 ダンボール貼り合わせ用接着剤
ダンボールを構成するライナーと中芯原紙を貼り合せるための接着剤で現在使われているのは澱粉のりです。ステインホール法という特殊な製法糊化しますが、澱粉はコーンスターチ(トウモロコシ澱粉)を使い、粘度安定、糊化促進、耐水性附与のために、砂、苛性ソーダ等を添加しています。
4-3 印刷インキ
- (1) 速乾性インキ
- 印刷面は艶がありますが、乾燥が遅く次第にフレキソインキに代わりつつあります。
- (2) フレキソインキ
- 乾燥時間が著しく短くて済みます。印刷面は艶の少ない落ち着いた感じにしあがる現在は、ダンボール印刷の主流となっています。
4-4 印版
- (1) ゴム凸版
- ゴム版に手彫りして作ったもので、一般のダンボール印刷に使われています。
- (2) 樹脂版
- 写真製版により作るもので、樹脂の原液に光をあて、凹凸を付けるもので細かい製版ができます。
4-5 抜き型(ダイカット)
複雑な形状のダンボール箱や曲線を含むダンボール箱はダイカッターという機械でダンボールシートを打ち抜いて製造する。このダイカッターに取り付ける刃物の型が抜き型で厚い合板に鋼鉄の刃物を植え付けたものであります。
抜きの方法
- [1] ソフトカット
- 硬質ウレタンゴムに刃物を食い込まして切ります。
- [2] ハードカット
- 超硬の鋼板に刃物をキスタッチで当てて切る平抜きとロータリーがあります。
4-6 ダンボール箱の接合材
ダンボール箱の製造工程中,止め代を接合して製箱に加工する時に使用する材料で下記の二種類が使われています。
- 接着剤(グルァー)………酢ビ系
- ステッチ(ワイヤー)………軟硬製材に銅メッキを施します。
4-7 結束材料
出来あがったダンボール箱は10~20ケース、又はパレット単位で結束して納入する結束用の紐として
・ポリプロピレン紐(フローレン)
・ポリプロピレンバンド(PPバンド)
等が使われています。